オープンイノベーション活動

既存事業の成長や新規事業の創出のために、社内のリソースおよび研究開発だけでは成しえない技術開発・ビジネススキーム構築等を、スピード感をもって実現することを目的として、当社ではオープンイノベーションを推進しています。
具体的には、スタートアップや大学・研究機関などの外部組織と、当社内の研究部門・事業部門とを連携させながら、共創による価値創出を目指しています。

オープンイノベーション活動の体制

当社では、スタートアップへの出資を主としたCorporate Venture Capital活動を行う部門と、自社のR&D部門が連携してオープンイノベーション活動を行っています。さらに、シリコンバレーに駐在員を派遣し、技術や市場の最新動向を共有できる体制を取っています。
探索事業領域と情報ソース
カーボンニュートラルの実現に向けて、デジタル、水素、再生可能エネルギー、低炭素、エネルギーマネジメント、ケミカル・素材、ロボティクス等、幅広い技術領域を対象に、当社事業とのシナジーを創出するポテンシャルを持つ先端技術を探索しています。対象となる技術領域が非常に多岐に渡るため、M-Lab(オープンイノベーションコミュニティ)※、アクセラレーター、ベンチャーキャピタル、調査会社などの情報ソースを活用しながら、最新情報を収集しています。
※三菱商事が2016年10月にシリコンバレーに設立したオープンイノベーションコミュニティ。異なる業種、異なる専門性を持つ日本企業14社(2023年3月時点)をメンバーに、モビリティーやヘルスケア、環境、資源などの新規事業の創出に向けて、海外スタートアップとの協業や情報共有、共同プログラムなどを推進している。
協業事例
国内外の製油所や化学プラントにおいては、設備の老朽化や新設に伴い、保守点検に係るコストや要員が増加しています。さらに、再生可能エネルギーや水素等の次世代型エネルギー普及に伴い、設備の新設による保守点検の増加も予想される中、将来的な労働力不足への懸念があり、保守点検の遠隔化、自動化、低コスト化のニーズが増大しています。このような課題に対して、中央技術研究所ではiXs社との協業を推進しています。

iXs社との協業では、ロボティクスを活用した先進的な保守点検サービスに向けて、『遠隔/自動操作されたロボット等によるデータ取得・補修等の保守点検作業』や『取得データのAI解析による異常診断/予測』に関する実証を行い、設備点検に特化したロボット等のハードおよびソフト開発と、データ解析等のアプリを搭載したプラットフォーム開発に取り組んでいます。