RESEARCH & DEVELOPMENT 潤滑油研究開発

工業用潤滑油

モノづくりで活躍する工業用潤滑油

潤滑油は、素材から製品を生み出す際に様々な機械の潤滑と稼働を担い、モノづくりには欠かせない存在です。

図1 自動車生産工程の一例

モノづくり分野のカーボンニュートラル化

モノづくり分野では多くのCO2を排出し、2021年のデータでは日本のCO2総排出量の18.8%を占めています。モノづくり分野と共にある潤滑油は、そのカーボンニュートラル化に貢献できるのではないかと考えます。 当社では自社工程でのカーボンニュートラル化のみならず、お客様が製品を生み出すために使用するエネルギーを削減する”省エネルギーな潤滑油”を提案し、さらなるCO2排出量の削減を追求しています。

図2 2021年度CO2排出量の内訳
図3 潤滑油に関連するCO2の排出

省エネルギーに貢献する油圧作動油

油圧作動油は機器を動かす圧力の媒体として働く潤滑油です。ショベルカーなどの建設機械、工場の設備機械や工作機械など広範囲で用いられています(図4)。
当社は摩擦損失に着目し、高性能摩擦調整剤を採用して摺動部の低摩擦化を実現しました。バイオマス基油を活用した改良品も発売中です(図5)。
当社省エネ作動油は従来品と比較して、お客様の装置の消費電力量を最大で約18%削減することに成功しました(図6)。

図4 建設機械の一例
図5 ENEOS省エネ作動油
図6 省エネ作動油

省エネルギーに貢献する塑性加工油

塑性加工油は材料に荷重を加えて延ばしたり、形を変えたりと加工する際、材料と工具の間の摩擦を低減し、工具の摩耗や焼き付きを防止するために使用されます(図7)。
圧延加工では潤滑油の除去に約2割のエネルギーを消費しているため(図8)、揮発性濡れ性が高い”乾きやすい”潤滑油を設計しました。
従来品と比較して、乾燥時間を50%短縮することに成功しました(図9)。

図7 塑性加工の一例
図8 アルミ板製造工程での消費エネルギー
図9 速乾性塑性加工油の濡れ性と乾燥時間短縮効果
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